以下の手順で、Windows Server環境でミラーツールを使用してミラーサーバーを構築することができます。
◆ ミラーツールとは?
ミラーツールとは、ESET社から配信される検出エンジン(ウイルス定義データベース)をダウンロードして、ミラーサーバーで配信可能な状態に変換するツールです。ミラーツールで作成したファイルをIISやファイル共有などで公開することで、ミラーサーバーを構築することができます。
ミラーツールが対応しているWindows Server環境は以下の通りです。
- WIndows Server 2019 (2019年11月26日公開のミラーツールのみ対応)
- Windows Server 2016
- Windows Server 2012 R2
- Windows Server 2012
- Windows Server 2008 R2 Service Pack 1
- Windows Server 2008 Service Pack 2
※ ミラーサーバーの構築方法によって、検出エンジン(ウイルス定義データベース)を配布可能なクライアント用プログラムが異なります。
V6.4 以前のクライアント用プログラムをご利用の場合、V6.6 以降のクライアント用プログラム、または、2018年4月9日以降に公開したミラーツールにて構築したミラーサーバーからアップデートすると、検出エンジン(ウイルス定義データベース)のアップデートを実施している一部のコンピューター、および、サーバーがフリーズする可能性があります。
ミラーサーバーから検出エンジン(ウイルス定義データベース)を配布可能なクライアント用プログラムについては、以下のPDFファイルをご確認ください。
※ ミラーサーバーからアップデートをおこなうクライアント端末がMac環境、Linux Desktop環境、Linux Server環境の場合は、ファイル共有で構築したミラーサーバーから検出エンジン(ウイルス定義データベース)を取得することができません。IISなどのWebサーバーでミラーサーバーを構築してご利用ください。
※ ミラーツールはLinux Server環境でもご利用いただけます。詳細は
こちら。
◆ 事前準備
Windows Server環境でミラーツールをご利用になるには、マイクロソフト社提供のVisual C++のインストールが必要になります。
◆ ミラーサーバーの構築手順
本手順は、管理者権限を持ったユーザーアカウントで実施してください。
※ 本手順は、Windows Server 2016環境を例にご案内していますが、その他のWindows Server環境でも同様の手順で実施できます。
- Cドライブ直下に新規で「ESETMirror」フォルダーを作成します。
- ユーザーズサイトにログインして、画面上部のメニューから「プログラム/マニュアル」をクリックします。
※ ユーザーズサイトへのログインには、EEPA-/EEPS-/ES**-/N***-のいずれかで始まる「シリアル番号」とEAV-で始まる「ユーザー名」が必要です。
- 「プログラムの一覧からダウンロード」を選択して、各種資料・ツールの「各種資料・ツールについてはこちら」→「ツール」をクリックします。
- 「ツール」内の「Windows Server向けミラーツール」の「ダウンロード」ボタンをクリックして、ミラーツールのzipファイル「mirrortool_Win32.zip」を手順1で作成した「ESETMirror」フォルダーにダウンロードします。
- 手順4でダウンロードしたzipファイルを右クリックして「すべて展開」をクリックします。
- ファイルの展開先を以下に変更し、「展開」ボタンをクリックします。
C:\ESETMirror
- 手順6で展開した「Win32」フォルダー内に「MirrorTool.exe」「updater.dll」「eula_en-us.rtf」があることを確認します。
- 以下のWebページをご参照のうえ、オフラインライセンスファイルに「offline」と名前をつけ、手順6で展開した「Win32」フォルダーにダウンロードします。
[Q&A]オフラインライセンスファイルのダウンロード方法
- [スタート]メニューを右クリックして[ファイル名を指定して実行]を選択して、「notepad」と入力し、メモ帳を起動します。
- 以下のとおりコマンドを入力します。
cd /d %~dp0
MirrorTool.exe --mirrorType regular --intermediateUpdateDirectory .\mirrorTemp --offlineLicenseFilename .\offline.lf --outputDirectory .\mirror
- ミラーサーバーにプロキシサーバーを利用している場合は、手順10のコマンド3行目の末尾に以下の4つのオプションを追加します。ただし、「--proxyUsername」と「--proxyPassword」は、認証が不要な場合は追加する必要はありません。
※ ミラーサーバーにプロキシサーバーを利用しない場合は、本手順を実施する必要はありません。手順12に進んでください。
--proxyHost (プロキシサーバーのIPアドレス) --proxyPort (プロキシサーバーのポート番号) --proxyUsername (認証用ユーザー名) --proxyPassword (認証用パスワード)
- 上述の手順11までおこなった場合、検出エンジンのフォルダーが複数作成されますが、クライアント端末のプログラム/バージョンごとに、参照先フォルダーが分かれております。
以下のPDFより必要なフォルダーをご確認のうえ、不要なフォルダーはオプションにexcludedProducts値を設定して取得対象から除外してください。オプションは、手順10のコマンド3行目の末尾、または、手順11のオプションの末尾に追記します。
※ 検出エンジン(ウイルス定義データベース)のフォルダーをすべて取得する場合は、本手順を実施する必要はありません。手順13に進んでください。
オプション
--excludedProducts (excludedProducts値)
例)ミラーサーバーの検出エンジン(ウイルス定義データベース)のフォルダーのうち、「v4」「v5」「ep6」「era6」フォルダーが不要の場合
--excludedProducts ep4 ep5 ep6 era6
- ミラーサーバーのアップデート先を、ESET社のアップデートサーバー(インターネット経由)ではなく、別のミラーサーバーの検出エンジン(ウイルス定義データベース)のフォルダーに指定する場合は、以下のオプションを追加します。オプションは、手順10のコマンド3行目の末尾、または、手順11、12のオプションの末尾に追記します。
※ ミラーサーバーのアップデート先を変更しない場合は、本手順を実施する必要はありません。手順14に進んでください。
オプション
--updateServer http://(WebサーバーのIPアドレス):(Webサーバーの動作ポート)
- 「ファイル」→「名前を付けて保存」をクリックし、手順6で展開した「Win32」フォルダー内に以下のとおりに設定して保存します。
● 保存場所 : 手順6で展開した「Win32」フォルダー
● ファイル名 : mirror.bat
● ファイルの種類 : すべてのファイル(*.*)
- 手順6で展開した「Win32」フォルダーに、「eula_en-us.rtf」「mirror.bat」「MirrorTool.exe」「offline.lf」「updater.dll」があることを確認します。
- 手順14で作成したBATファイル「mirror.bat」を、タスクスケジューラを使用して定期的に自動で実行するように設定します。
※ BATファイル「mirror.bat」を自動ではなく手動で実行する場合は、手順14で作成したBATファイル「mirror.bat」をダブルクリックして実行し、
手順34へ進んでください。なお、ミラーサーバー用の検出エンジン(ウイルス定義データベース)の作成にはお時間が掛かります。
- 「スタート」メニューから「コントロールパネル」→「システムとセキュリティ」→「管理ツール」とクリックして「タスクスケジューラ」をダブルクリックして起動します。
※ Windows Server 2012 / 2012 R2 をご利用のお客さまは、Windowsの「スタート」画面→「管理ツール」→「タスクスケジューラ」とクリックします。
※ Windows Server 2016 をご利用のお客さまは、Windowsの「スタート」メニュー→「Windows管理ツール」→「タスクスケジューラ」とクリックします。
- 「タスクスケジューラ ライブラリ」を選択して右クリックし、「基本タスクの作成」をクリックします。
- 「基本タスクの作成」画面が表示されるので、タスク名「MirrorTool」を入力して、「次へ」ボタンをクリックします。
- 「タスクトリガー」画面が表示されるので、「毎日」にチェックを入れて「次へ」ボタンをクリックします。
- 「毎日」画面が表示されるので、任意のタスクの開始年月日と時間を設定して「次へ」ボタンをクリックします。
- 「操作」画面が表示されるので、「プログラムの開始」にチェックを入れて「次へ」ボタンをクリックします。
- 「プログラムの開始」画面が表示されるので、「参照」ボタンをクリックします。
- 手順14で作成したBATファイル「mirror.bat」を選択して「開く」をクリックします。
- 「次へ」ボタンをクリックします。
- 「完了」ボタンをクリックします。
- 手順26で作成した「MirrorTool」を右クリックして「プロパティ」を選択します。
- 「MirrorTool のプロパティ(ローカル コンピューター)」画面が表示されるので、「全般」タブを選択して「ユーザーがログオンしているかどうかにかかわらず実行する」にチェックします。
- 「トリガー」タブを選択して「編集」ボタンをクリックします。
- 「繰り返し間隔」にチェックを入れ、「繰り返し間隔」と「継続時間」の設定をそれぞれ変更して「OK」ボタンをクリックします。(例:繰り返し間隔「1時間」/ 接続時間「無期限」)
- 「OK」ボタンをクリックします。
- 「このタスクを実行するユーザー アカウント情報を入力してください。」画面が表示された場合は、現在ログインしているユーザーアカウントのユーザー名とパスワードを入力して「OK」ボタンをクリックします。
※ 本手順は、管理者権限を持ったユーザーアカウントで実施してください。
- 「×」ボタンをクリックしてタスクスケジューラ画面を閉じます。
※ 手順21にて設定した時間になったらミラーサーバー用の検出エンジン(ウイルス定義データベース)が作成されます。なお、初回の検出エンジン(ウイルス定義データベース)の作成にはお時間が掛かります。
- Windowsサーバー上で有効にしたIIS、または、ファイル共有を利用して、BATファイル「mirror.bat」の実行後に作成された「eset_upd」フォルダー内にある、検出エンジン(ウイルス定義データベース)のフォルダーを公開します。
公開する検出エンジン(ウイルス定義データベース)フォルダーのパスは以下の通りです。
C:\ESETMirror\Win32\mirror\eset_upd\(検出エンジン(ウイルス定義データベース)のフォルダー名)
例)検出エンジン(ウイルス定義データベース)のフォルダー「ep7」を公開する場合
C:\ESETMirror\Win32\mirror\eset_upd\ep7
◆ 各クライアント端末での操作
以下のWebページの「Ⅱ.各クライアント端末での操作」をご参照いただき、クライアント端末側で検出エンジン(ウイルス定義データベース)のアップデート設定を変更してください。

ヒント
既にミラーツールを使用してミラーサーバーを構築しているお客さまで、新しいミラーツールに差し替えてミラーサーバーの再構築をおこなう場合は
こちらをご参照ください。